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プライムビデオで映画を垂れ流すのが好きです。
そんなに映画に詳しい人間ではないので初めて知ったタイトルもあります。
「アフタースクール」
大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人を主役に据えていながら全然知らんかった。
アフタースクール=放課後
オープニングは中学校の放課後に女生徒が男子生徒を呼び出して手紙を渡すシーンからスタートします。
あぁ卒業生達が繰り広げる心温まるストーリーか…
違いました。
主演の三人のそれぞれの演技の良さもさることながら、小気味のいいどんでん返しが待っている素晴らしいストーリーです。
で、物語中盤に佐々木蔵之介演じる北沢がタイトルの言葉を大泉洋演じる中学教師神野に対して言うのです。
北沢はしがない探偵で、ヤクザに借金もあり裏稼業に手を出し始めている男です。
世の中の裏世界を歩いてきた北沢はきれい事を述べ、人間を信じ続ける神野に対してこう言います。
「お前みたいにずっと教室で生きてるようなやつに人間の何がわかるんだよ。
なんにも知らないで自分の都合のいいように世間見て、人間見て安心しやがって、
おまえみたいなやつ見るとムカムカするんだよな。
早く卒業しろよ中学校から。」
北沢というキャラクターの立場を考えると正論にも思えるんですよね。
彼がなぜそこまで人間不信なのか物語で語られることはありません。
それでも裏社会で生きてきた人間です。きっとそこに至る過程においてなにかがあったのでしょう。
実際この言葉に共感できる人間も沢山いるんじゃないかと。
しかし、実際はこのセリフになんとなくイラついた人も結構いたと思います。
それは物語がどんでん返った後に神野が北沢に対して言ったセリフで解決です。
「あんたみたいな生徒どのクラスにもいるんだよ。
全部わかったような顔して勝手にひねくれて、この学校つまんねーだのなんだの。
あのな、学校なんてどうだっていいんだよ。
お前がつまんないのはお前のせいだ。」
というかこの物語はこの二つのセリフの対比をするための物語なんじゃないかなぁ。
結局は北沢は中二病から抜け出せていなかったんですね。
北沢のセリフは確かに正しいです。
だけど結局ブーメランになっていて、北沢自身も自分の都合のいいようにしか世間を見ていないんですよね。
彼に見えているつまらない世間は、やはり彼がつまらなく見ているからなんですね。
よくあるオチなのかもしれませんが、途中のミスリードありのストーリーにより綺麗に清々しく描かれます。
こういう映画も見るのも悪くない。